早いもので、今の上皇陛下が皇位を譲位されてから2年となりました。昭和から平成のときのように、平成から令和への元号改元を切手にした国は日本以外には確認されていませんが、上皇陛下の天皇譲位に関する切手は発行されています。最後の日の2019年4月30日付でパラオ名義、譲位後の同年6月12日付でマーシャル諸島名義で発行されています。
パラオといえば、1986年に昭和天皇在位60年記念切手を政府、郵政当局、切手代理発行エージェントに無断で発行しようとして大騒ぎになり立ち消えになったという事件がありました。またマーシャル諸島でも、独立前の1979年に昭和天皇の肖像を含む切手を発行したものの、同国の郵便を担当していたアメリカ郵政当局の承認が得られなかったため今日ではラベル扱いにされています。こうしたエピソードをご存知の方も多いと思います。
その2カ国名義で平成から令和時代への御代替わりの切手が出たとは…? いずれも同じエージェントによるものですが、わかっていてやっているのでしょうか、それとも単なる偶然? こういう経緯があるだけに、両国がひっそりリベンジを果たした形にも見えますね。