日本国際切手展2021公式サイトによる情報展開

きのう30日、『日本国際切手展2021』が終わりました。ひとまず無事に終わったのでしょうか。今回はあまりにイレギュラーな開催だったので、これまでの国際展と比較するのは野暮というものです。個人的には日本国外の国際展に行ったこともないですしね。行こうとしたらこの新型コロナ禍ですから。

こう書くと意地悪な言い方だと解釈されるかもしれませんが、今回は開催されることに意義があったのです。なので中身はどうあれ、最終的な評価はどうしても『開催できただけで御の字』になるのです。この言葉は人によって違った捉え方をされるだろうと思います。ですが私としては決して皮肉を言っているつもりはありません。開催できてよかったね、関係者の皆様お疲れさまでした、という意味であって、他意はありません。

とはいえ…やはり思うところはあります。それは、公式サイト(https://www.japan2021.jp/)の更新の遅さです。

思い返せば、公式サイトが開設されたのが昨年(2020年)4月1日。しかし過去の更新履歴を見ればわかるのですが、本格的なイベント情報は今年の6月中旬までほぼ掲載されませんでした。このかん、大変だったというのはわかります。何しろ新型コロナ禍で開催すらおぼつかない状況でしたから。しかしながら、それはすべての免罪符にはならず、情報掲載の遅延にも限度があると思います。

組織委員会事務局は今年(2021年)6月1日付で手紙を発送し、国際展ではなくアジア展として開催されること、そして非競争出品部門が特例として設置されることを明らかにしました。しかも当初は一部の人達だけにです。郵趣振興協会のサイトでこのことが即座に取り上げられ、万人の知るところとなりましたが、肝心の公式サイトに掲載されたのは実に半月後の6月15日でした。何度も言いますが、組織委員会が色々と混乱していたのは理解できます。しかし一部向けとはいえ文書の形で公表した以上、6月1日の時点である程度は状況が整理されていたはずです。

この6月15日の更新では他にもいろいろな情報が掲載され、やっと一般向けの情報も充実しましたが、しかし例えば入場が有料なのか否かという情報は結局、最後まで掲載されませんでした。実はこれ、パシフィコ横浜のイベント紹介ページにはかろうじて掲載されていました。しかし、このページを見たよという方、どのくらいいます?

続いて7月21日、日本郵便のプレスリリースにおいて当日大混乱が予想された『ポケモン切手BOX』が全抽選となることが発表されましたが、その中で切手展への入場が事前登録制になることがしれっと明記されていました。しかも詳細は日本国際切手展のホームページをご確認くださいと書かれているにも関わらず、公式サイトにはどこも書かれていませんでした。結局、イベント情報が更新されたのは7月29日遅くのことでした。

そしてついにイベント開始!

審査結果は8月28日には出揃い29日には表彰式まで終わっているのに、入賞結果一覧は現時点(31日)でも一向に公式サイトに掲載されていません。30日午後9時半過ぎにセカンドコミッショナーが出品者に対して結果一覧のPDFファイルをメールで送付しましたが、一向に結果が掲載されないことにたまりかねての行動だったかもしれないなと邪推しています。しかもね、何度も言いますが、PDFファイルあるんですよ。これそのまま公式サイトに乗っけるわけにはいかなかったんでしょうか。ちなみにPDFファイル内には28日午前9時と書いてありました。それからもう80時間以上が経過しているのですが…。

とまあ、新型コロナ禍に起因する様々な困難を差し引いたとしても、公式サイトへの情報掲載には大変な難があったと指摘せざるを得ません。公式サイト更新に費用がかかるのは想像がつきます。それもウン十万単位のカネがかかるんでしょう。

ただし、少なくとも結果発表そのものはイレギュラー対応どころか、むしろ競争切手展のメインであるはずです。ここが遅いと、全体としても対応が遅いという印象になりますわな。

ツイッターを見ていると制限が厳しい中、本当に日本国際切手展を楽しんだというツイートを見かけます。それ自体は大変にいいことです。しかし、それとは切り離して、公式サイトでの情報展開がうまくいかなかったように見えた件については然るべき機関が検証し、総括がなされるべきでしょう。それこそ『開催できただけで御の字』を隠れ蓑にすることは許されず、今後とも注視していこうと思っています。

え、10年後(2031年)の日本における国際切手展ですか? うーん、やる気のある人がやればいいんじゃないですかね(ニッコリ)