10月より普通郵便などの土曜配達がなくなりました。しかし、速達などは相変わらず土曜日でもこの通り届きます…とは言ってもこれだと郵便ポストに投函したという証拠がないんですけどね。到着印を狙って局留にしても速達の意味がないし。まあ、貼ってあるのが東京中央郵便局にある例のセルフ証紙発行機によるメータースタンプなので、そりゃその場で貼って隣の郵便ポストに投函してるでしょうな、という程度のことしか言えません。
まあそれはともかく、10月からの郵便制度改定は世間の耳目を集めたようで、いくつかの情報番組でも話題となっていましたが、切り口は異なっています。まず、これは10月2日放送のテレビ朝日の『中居正広のニュースな会』で、速達料金の値下げから話題が始まっています。
これは同じく2日放送の、NHK総合の『NHKニュース7』で、土曜配達取りやめがメインの話題です。土曜配達の休止に至った経緯が深く紹介されており、速達料金の値下げについては触れられていません。しかし、さすがはNHK。第2次世界大戦中の郵便仕分けの映像まで登場します。
それにしても、今回もそうなのですが、郵便サービスの変更が生じるたびにその原因を郵政民営化に求める向きが毎回ありますが、あまりに短絡的なんじゃないかと。そもそも土曜日配達が取りやめになったのは郵便物の数そのものが減ったからです。限りある経営資源を需要の高いところに配置して効率化しようとするのは当たり前の話で、国営時代からそれはやっているのです。先述の『NHKニュース7』でも紹介されていますが、1968年(昭和43年)までは日曜日配達もやっていましたが、需要が減少したため取りやめています。数が減る一方の郵便物に対し、新型コロナ禍のいわゆる『巣篭もり需要』を反映して荷物の数は増える一方なので、そちらに注力しようというだけの話です。
僻地にあるローカル路線の廃止が決定した段階でそれを批判する人がいますが、だったらあなたが廃止にならないよう積極的に乗ってあげればよかったのに、という指摘もセットでなされるのが様式美となっていますが、それと似ていますね。