米露対立で宇宙開発も危機に?

ロシアによるウクライナ侵略の影響は宇宙空間にまで及ぶのでしょうか。ロシアで宇宙開発を行う国営企業・ロスコスモスによる、国際宇宙ステーション(ISS)に向かう補給船の運用が西側諸国が行っている経済制裁の影響で阻害された場合、ISSが落下する恐れがあると脅し始めているようです。もちろん、目的は経済制裁の解除です。

制裁でISS落下の恐れ ロシア国営宇宙開発企業
(フランス通信社/AFP BB、2022年3月12日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3394702

これは1975年に当時のソビエト連邦で発行された宇宙切手で、アメリカのアポロ18号とソ連のソユーズ19号がドッキングを行った、いわゆるアポロ・ソユーズテスト計画が描かれています。宇宙開発は軍事開発の側面も併せ持っており、技術的な進歩にそこまで貢献したわけではありませんが、一瞬のデタント(緊張緩和)が訪れた時代であり、以降、国際協力のもとに宇宙開発が行われていく嚆矢となりました。再びの緊張緩和が訪れることを願っています。