ロシア軍がウクライナ郵政に関するデマを流している?

ウクライナ郵政が3月28日付で興味深いアナウンスを公式サイトに掲載していました。なんとウクライナ郵政がロシア郵便に編入されたとする手紙が配達されているらしいのです。

SC Ukrposhta Statement About The False Mailing
(ウクライナ郵政Ukrposhta、2022/3/28)
https://www.ukrposhta.ua/en/news/57601-sc-ukrposhta-statement-about-the-false-mailing

最初は「いや手紙じゃなくてチェーンメールのたぐいじゃないの?」とも思ったのですが、公式サイトに掲載された文章には”might have received a letter”と書いてあるので、うーんこれは物理的な手紙なのかと。メールならemailと書くでしょうし。

当然のことながらウクライナ郵政は編入された事実はないと公式サイトで否定しています。問題は誰がこの手紙をどの地域に配達したのかということですが、普通に考えればロシアがウクライナ国民の戦意をくじくために流している偽情報なのでしょうから、当然ロシア軍がウクライナ国内にバラ撒いているのではないかと推測されますが、しかしロシア軍がわざわざ各家庭の郵便受けにチラシのごとく投函していくとも考えにくいので、第2次世界大戦中にアメリカ軍が戦闘機から日本国民に読ませるためのビラを撒いたことがありましたが、あれに近いのかなと思ったりもしました。

とにかく、本当に物理的な手紙があるなら実物を欲しいものです。私がたまに言及する『時代を記憶する郵便物』でしょうから。まあ、情報戦では大統領自身による演説やSNSなどを駆使しているウクライナに圧倒的に負けているとも言われるロシアらしいといえばそうなのかもしれません。

ウクライナ郵政は注意喚起アナウンスの最後に、ロシア自治区はウクライナ郵政の業務を詮索するのはやめて、住民に砂糖を与えることに注力しなさいという皮肉も書いています。この程度のジョークを飛ばすくらいの心理的余裕はまだあるようです。