イギリスのエリザベス2世が8日に崩御されて20日が経過しましたが、イギリスと世界の物語は続きます。これは今年(2022年)4月4日にイギリス郵政より発行された、バーコード付き普通切手(通称:マーチン切手)です(無額面のは2月1日に発行済)。今回も意匠とバーコードの間に目打のような模様が描かれていますが、もちろん切り離しはできません。従来のマーチン切手より意匠部分のサイズが大きいのは恐らくバーコードを付けたからで、チロルチョコと同じ理由です。
バーコードのないマーチン切手は来年1月末をもって使えなくなるため、現在このバーコード付き切手を販売している他、従来のマーチン切手と交換してもらえます。いわばイギリスは普通切手の大改革を実行している最中なのですが、致し方ないこととはいえ、よもや切手の切り替え中にエリザベス女王が崩御され、さらに切手が変わることになるとは予測していなかったでしょう。いや、抜け目のないイギリスのことなのであらゆるプランは想定していたかもしれませんが。
エリザベス2世の肖像を戴くマーチン切手の販売はじきに終了し、チャールズ3世が描かれる新たな普通切手が発行されるでしょう。マーチン切手の歴史はこれにて終了です。バーコード付きマーチン切手そのものは発行から半年近くが経過しており、この期間中にそれなりの数が出ているでしょうから入手困難になることはないでしょうが、せっかくなので今のうちに実逓便を作っておくのも面白いかもしれません。