今年(2022年)4月12日にウクライナで発行された『くたばれ!ロシア軍艦』切手は、今年発行されたうち世界で最も話題になった切手であると年末を待たずして断言してしまっても異論はないでしょう。発行された翌日に本当にロシアの巡洋艦モスクワが撃沈されるなど大いに話題をふりまき、売れ行きの好調さに気を良くしたウクライナ郵政は同図案のPスタンプを5月上旬に国際切手市場に投入、5月23日には続編となる『くたばれ!ロシア軍艦―完了』切手を発行しました。切手代理発行エージェントもその人気を放っておくわけがなく、6月下旬にはシエラレオネ名義で同図案を使った切手を発行しました。
そしてこのたび、今度は2022年9月1日付でトーゴ名義で発行されました。シエラレオネの公用語が英語なのに対してトーゴはフランス語であり、もとの切手の”Done”の部分が”Coulé”になっており、これはフランス語で沈没を意味します。そういう意味では単に翻訳したわけではないですね。
表向きはウクライナの画家ボリス・グローエ(Boris Groh)氏の作品を紹介する切手という名目なので、シエラレオネ名義の切手と同様、戦艦にはロシアの国旗が描き加えられていないオリジナルの絵が使われています。