30日、中華人民共和国の江沢民元国家主席が当日中に白血病による多臓器不全のため96歳で亡くなられたと報じられました。10年以上前に日本の某新聞が死亡の誤報を流してしまい、PDF版の号外まで出してしまうという騒ぎがありましたが、今回は中国国営の新華社による報道なので本当のようです。謹んでお悔やみ申し上げます。
江沢民を描いた切手はこれまでに何種類も出ていますが大半は北朝鮮の発行で、それ以外はモンゴルやアゼルバイジャン、ヨルダン、そして切手代理発行エージェントによるアフリカ諸国名義の切手です。中国はこれまでに江沢民の肖像が入った切手は1枚も出していませんが、これは生きている人を切手にしないからです。しかし亡くなられましたので、今後は発行することになるのでしょう。
というわけで現時点では江沢民の切手≒ほぼ北朝鮮の切手です。色々とあるのですが…
これは2001年6月15日に北朝鮮が発行した中国共産党成立80周年の小型シート3種のアンカットシートです。上から毛沢東、鄧小平、そして江沢民(当時は現職の国家主席)です。この当時、江沢民は鄧小平ら過去の偉人の威光を自分の権威付けに利用するのに躍起でした。そうした意向が反映されたかのような切手です。さすがは血の同盟。
しかし、私が個人的に一番好きな江沢民の切手は、以前にも紹介したこれです。北朝鮮が2001年10月25日に発行した金正日総書記との会談を記念する小型シートなのですが、両者の身長を無理やり同じにしてしまったため(どちらが背が低いのかはあえて書きません)、江沢民が不自然に頭の小さい人になってしまっています。というか金正日が異様にずんぐりむっくり体型に見えるのですけど、これは北朝鮮的にはOKなんですかね…。このほか、北朝鮮より2000年10月21日にも金正日との切手金正日との切手が発行されています。
いずれ中国や切手代理発行エージェントから追悼切手が出るでしょう。特に後者は年内の発売開始が十分にあり得ます。手に入れれば、改めてご紹介させていただきます。