日本郵便は10日、『G7広島サミット』の記念切手を発行しました。
ニュースリリースによれば描かれているのは左からしゃもじ、平和記念公園、クスノキ、原爆ドーム、そして嚴島神社の大鳥居です。完全に広島のアピール切手になっていますが、そもそも広島にサミットが来たのは小選挙区が広島県にある岸田文雄総理が決定したことです。そういう観点からすれば岸田総理が間接的に関わった切手とも言えます。
サミットではウクライナ情勢が大きなテーマになりそうですが同国を直接連想させる切手の意匠はなし、今やウクライナとの連帯を示す切手が世界各国から発行されていますが日本が発行するチャンスはここくらいしかないだろうと思っていましたが致し方なし。しかし、このしゃもじは岸田総理がウクライナの首都キーウを訪問しウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談した際にも贈った宮島の特産品です。『飯取る』を敵を『召し捕る』とひっかけた験担ぎがそもそもの発端とはいえ日清戦争や日露戦争では威力を発揮し、日露戦争でも日本を判定勝ちに導いたことを考えればロシアにとっては大変に縁起が悪い代物です。
記念切手シール化の流れに沿って2016年のG7、2019年のG20とは違い今回はシール式です。切手に使われている字体は前回、2016年G7伊勢志摩サミットの時のものを踏襲しているようにも見えますが、伊勢志摩サミットの際に発行されたようなシルク製の特別小型シートのようなものはなく、単に通常のシートだけでした。なぜ今回は販売されなかったのか、というより、なぜ前回は出したのかと疑問を抱くほうが正しいのでしょうが、当時の日本郵便が色々とやってみようという雰囲気だったのでしょうか。