21日に日本郵政の第18回定時株主総会が開催されたので出席してきました。今回は少々強引に休みを取って出席したのですが、まあそこまでして行くものでもありません。
芝公園駅で下車して毎年恒例の会場となっているザ・プリンス パークタワー東京へ。駅からずっと株主総会への順路を示す人が配置されているので迷うことはありません。この日はいいお天気で、東京タワーの姿もよく見えました。ホテルへの入口付近で日本郵政の労働組合の連中が仕事もせずビラを配っていましたが無視して中に入ります。
会場はホテルの地下2階『ボールルーム』です。ここが第1会場で、第2会場は隣の部屋です。第2会場からは株主質問ができないので第1会場に移る必要があります。この日は別に質問する予定はなかったので第2会場に行ってみてもよかったのですが、結局はいつもの癖で第1会場へと向かいました。午前8時40分すぎに到着して既に6人が待っており、午前9時の開場時には11人に増えていました。
会場内は写真撮影禁止なので写真はありませんが、昨年より席の間隔が狭まっていました。新型コロナウイルス感染症が5類に移行したこともあるのでしょう。マスク着用も自主判断となっていました。
株主総会は午前10時に始まり、質疑応答では相変わらず切手そのものに関する質問はナシ! 一時期発覚が続いた、局員が別納切手を金券ショップに横流しするという問題について現状と対策を問う質問が出ましたが、それに対しては一応の社内調査では類似した事例はなかったということと、大規模な交換の際には支社の社員立ち会いのもと行っているというような説明がありました。定型文の回答にも思えますが、確かに最近は交換手数料の値上げや、大口の交換の際には時間を要するといったことも言っているので、色々と対策をしているんだろうとは思います。
しかし日本郵政の株主総会で切手に関する質問が1個もないのは寂しいので、やっぱり何か質問しようと思い、途中から挙手するようにしました。先日の韓国でのBTSデビュー10周年記念切手に絡めて、日本も切手を海外の収集家に直接通販してはどうかという質問を3年前に引き続いてやろうかなと思っていたのですが、結局は当てられませんでした。しかし、質問希望者がそんなに多かったわけではなく、全体としては静かな総会だったように思います。あくまで私の個人的な感想ですが。
大手マスコミによる報道では、増田寛也社長が株主からの質問に答えるという形で、郵便局の統廃合は経済合理性だけで判断しないと発言したことが取り上げられていました。これは5月中旬の日本経済新聞によるインタビュー記事内で増田社長が2040年を目処に郵便局の統廃合が必要と発言したことを受けての質問と思われます。
郵便局統廃合「経済合理性だけで判断しない」 郵政社長、株主総会で発言
(産経新聞、2023/6/21)
https://www.sankei.com/article/20230621-R53SQMKO5BPE5FESTOKJDNZPTQ/
日本郵政、郵便局の統廃合検討 増田社長「整理が必要」
(日本経済新聞、2023/5/12)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA110UZ0R10C23A5000000/
この記事には書いていませんが、実際の株主総会では特定郵便局長会(全国郵便局長会の旧称)の圧力に屈せずに断行してほしいと株主から言われてました。そりゃあ、どう考えても今の規模をずっと維持するなんて無理です。遅かれ早かれ、否が応でも『やらざるを得ない』のが郵便局の統廃合であって、そこに疑問の余地はないでしょう。もちろん都心部と過疎地では事情が大きく違いますから、経済合理性だけで判断しない(できない)というのもまた至極当然の話です。
まあ株主総会の話に戻すと、質問する人すべてが日本郵政が発表しているIR情報などを隅から隅まで読み込んでいるわけではないというのがよくわかります。私もさすがに全部は読んでいません。そこに経営陣が株主からの質問をかわすための余地があります。もちろん中には読み込んで質問をしている方もいたり、最近の日本郵政に関する報道をきちんとチェックして質問に臨まれている方もいらっしゃいました。が、特に怒号が飛び交うような展開にはならず、そういう意味で今年の株主総会はほぼ何事もなく終わりました。
恒例の水をもらって会場を後にし、浜松町駅へ。その手前にある郵便ポストと、その脇にあるひっくり返ったままの駐輪禁止案内。これも毎年見ている気がします。株主総会の記事はほんと毎年代わり映えがしない写真ばっかりですね。