ニジェールで軍事クーデターが発生し、モハメド・バズム大統領が政権の座を追われたと報じられています。ニジェールもまた切手代理発行エージェントに委託を行っており、契約した2013年以降は切手の発行数が尋常ではない状況になっています。
2013年といえば、当時のニジェール大統領は同国史上始めて選挙で選ばれたマハマドゥ・イスフで、他のアフリカ諸国でよく見られるように憲法の3選禁止規定をくぐり抜けて長期政権を図る、ということもなく2期10年で平和裏に大統領職をバズムに譲るというのがここ10年の状況でした。この期間、切手代理発行エージェントは合計で7,000種類前後の切手を発行してきていますが、軍事クーデターが発生して政権がひっくり返ったら切手代理発行の契約はどうなるのだろうかと思っています。まあエージェント側はクーデターなんて起こされてもどうしようもないですし、クーデターを起こした側も郵便どころではないでしょうし、エージェントからカネさえもらえればいいのだとは思いますが。
さてこれはその切手代理発行エージェントがニジェール名義で、2021年2月25日付で発行した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種の世界的支援を訴える切手です。ワクチンの容器を模した変形シートですね。残念ながら日本の国旗が見当たりません。途上国へのワクチン配分を支援するCOVAXにはそれなりの拠出金を出しているはずなのですが。