『NITRAFILA 2023』にロシア郵政がブース出展

先日、8月開催予定の台北国際切手展『TAIPEI 2023』(第39回アジア展)にベラルーシ郵政がブース出展するという話題をご紹介しましたが、ロシアも国外の切手展にブース出展しています。

今月3日から7日にかけて、スロバキア共和国ニトラのアンドレイ・バガール劇場にて切手展『NITRAFILA 2023』が開催され、ロシア郵政もブース出展の上で切手などを販売しました。このことは今月20日、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官が会見で言及しています。これはテーマを絞った切手展のようで、『コンスタンチン – キリル、方法、そしてヨーロッパ』という副題がついています。

Tematická filatelistická výstava NITRAFILA 2023 začína už dnes
(スロバキア切手収集家連合、2023/7/3)
https://slovenskafilatelia.sk/tematicka-filatelisticka-vystava-nitrafila-2023-zacina-uz-dnes/

特印の画像は上記ページより。

О российском участии в международной филателистической выставке «NITRAFILA 2023»
(ロシア連邦外務省、2023/7/20)
https://mid.ru/ru/foreign_policy/news/1897910/#12

ちなみに開催地のスロバキアは北大西洋条約機構(NATO)の一員であり、欧州連合(EU)の一員です。またロシアはウクライナへの軍事侵略を開始して以降、スロバキアを非友好国に指定しています。従って少なくとも現在は両国は戦争をめぐって対立している状況のはずですが、参加したのにはそれなりの意図があるようです。

今回の切手展は正教会の伝道師である聖キュリロス(キリル)とメトディオス(メフォディ)兄弟がモラヴィア王国(現在のチェコとスロバキアあたり)に来訪してから1160年になるのを記念する祭典の一環として開催されています。この二人が正教を布教するため作ったのがグラゴル文字であり、それが後にロシア語でも使われるキリル文字となったことから、ロシアとしてはこの歴史的事実をもとに、両国の関係の深さをアピールしたいようです。もっとも、ウクライナ文字もそうなのですが。

Program výstavy NITRAFILA 2023
(切手展のプログラム)
https://slovenskafilatelia.sk/program-vystavy-nitrafila-2023/

ロシアからの個人輸入は本当に難しくなりました。何が大変って、決済方法がなくて困るのです。もう仮想通貨でやり取りするしかないのかもしれません。