台湾・台北市の郵政博物館訪問(その13)6人の大収集家

台湾の台北市にある郵政博物館についてずっとご紹介してきましたが、6階から始まって1階ずつ降りてきて、ようやく最後の2階にまでたどり着きました。この階のテーマはポスタル・ギャラリー(古典再訪)となっていますが、まあ率直な印象としては、3~6階に展示できなかったものをここでまとめて見せているような気もします。

壁には色々な切手が額縁に入れられて展示されている他、

5階に引き続いてなんとここにも切手を収めたステンレス製フレームが! が、引き出せばこの通り。5階の切手閲覧エリアがゼネラル的な展示であるとすれば、ここ2階は変わり種切手や希少な切手といったテーマティク的な展示になっていると言えばいいでしょうか。どうにも表現がうまくないのですが。

本当はもうちょっと色々と珍しい切手を展示しているのですが、レプリカもあったり、先日から何度も言うようにこの時点で散々歩き回って疲れ気味だったので、もういちいちスマホカメラのシャッターを切りませんでした。正直な話、スマホの充電がそろそろヤバかったのです。どんだけ撮影してんだよ。

そしてこれが面白いですね。『集郵名人堂』というエリアなのですが、読んで字の如く、台湾の著名な収集家がここで紹介されています。

私が訪れた時点で紹介されていたのは何沐源、黄明正、陳士仁、陳友安、王豐銓、林子牧の六氏です。Google検索してみると、同姓同名の方がヒットしている場合もあるでしょうが、さすが社会的地位の高い方々ばかりのようです。

それぞれこのように肖像写真や略歴、これまでの国際切手展への出品結果だけでなく、代表的な所持品まで書かれています。うーん、台湾では国際展で上位入賞常連になると郵政博物館にてプロフィール紹介までしてくれるんですねえ。正直な話、収集家でもない一般の方がこれを見てどう思うのかは不明ですが…お子様の収集家などはこれを見て、よし自分も将来こうなろうと思うものなのでしょうか。いい年して純粋な心をとうの昔に失った私にはもうわかりません。こういうのは日本の郵政博物館にはないですね。

奥にはちょうど開催中の台北国際切手展『TAIPEI 2023』の準備会臨時事務所(籌備會臨時辦公室)がありました。見ての通り中の様子をうかがうことはできませんが、『TAIPEI 2023』は中華郵政(台湾郵政)が気合を入れて催している大イベント、当然のことながら郵政博物館の一角でも色々と作業を行っているのでしょう。というか郵政博物館に来てここではじめて『TAIPEI 2023』の文字やロゴマークを見た気がします。

少々駆け足でしたが、これで展示物は一通り見ることができました。2階から1階へ降りる階段の踊り場には世界の観光名所を描いた切手が展示されており、2回連続で選抜落ちを経験した日本切手は最後の最後でやっと選抜復帰しました。ここまで踊り場での切手展示を5つご紹介しましたが、こういうのを見ると、色々な題材で切手を発行しておくのも悪くないと感じますね。