『CHINA 2024』のパスポート

24日から日本国パスポートの新規申請及び切替申請がオンライン申請で可能となり、またパスポート自身も仕様が大きく変わりました。今後は国立印刷局で作成するため国内でも申請から交付までに2週間程度を要するようになるそうですが、まぁセキュリティ向上のためには致し方ありません。私も年内にパスポートの期限が来てしまうため、それまでには更新をしないといけません。

さて、切手でパスポートといえば、国際切手展のスタンプ帳ですね。ね。

1991年11月に東京で開催された日本国際切手展(PHILANIPPON’91)では確か入場の際にパスポートをもらった記憶があります。2021年に横浜で開催された日本国際切手展2021(PHILANIPPON 2021)では小さいのが入口に大量に置いてありました。しかし2023年8月に台湾・台北にて開催された国際切手展『TAIPEI 2023』(第39回アジア展)では開催2日目にパスポートを入手しました。そして昨年(2024年)11-12月に中国・上海で開催された『CHINA 2024』では…またもや入手に苦労したのです。

1日目はパスポートを持っている人自体を見かけず、2日目には持っている方を見かけたのですが入手方法はわからず。入口で配布している様子はないし、パスポートを持っている人が多くいる(=つまり、配布場所が近い)光景にも出くわしません。いよいよ未入手のまま終わるのかと思った3日目、ついに切手展会場1階の中国郵政ブースが集まっているエリアでパスポートを見つけたのです。

これです。売価20元でした。

私は大きな間違いを犯していました。パスポートは無料配布されるものと思い込んでいたのです。

まあ日本円で400円程度の代物ですし、買わない理由はないのでさっそく近くにいた局員に20元紙幣を手渡して購入します。もうこの頃になると中国における作法が段々とわかってきていました。初日にPスタンプのセットを購入した際に局員個人のWeChat Payアカウントへ送金した経験からもわかるように、あの国はすべてがいい感じにいい加減なのです。日本人の感覚からすると、おいおい個人送金なんて大丈夫なのか、持ち逃げされやしないか、郵政にきちんと売上は計上されるのかと思うところですが、大丈夫なのです。よく言えば融通がきくのです。もちろん厳しいところは厳しいのでしょうが。

さて、こうしてやっとパスポートを入手したわけですが、有料だった理由がすぐにわかります。後ろを見てみると、外国切手の入った袋が付属しているのですね。これに気がついた時、これは親切だなと思ったのです。つまり各国ブースで記念押印してもらうための切手がこの袋の中に入っているので、ブースでいちいち買わなくてもいいのだと思ったのです。

しかし、中身を開けてみると、そうではないことがわかりました。出展しているすべての国の切手が入っているわけではないのです。数えたところ40枚強。押印用ではなく、本当に単なる未使用外国切手のパケットだったのです。重複している切手もあるし、国連郵政の旗シリーズがやけに目立ちました。

ちなみに、これが帯を外した状態のパスポートです。

そしてこれが中身の切手を取り出した切手パケットの袋です。切手展ロゴマークと、会場となっている上海展覧中心(上海展覧センター)が描かれているのがわかります。

肝心の中身ですが、4ページ目から最終ページまで終始この調子で、具体的な国名は一切書かれていませんでした。つまり好きなところに押印せよということですね。これだと押印のコンプリート状況がわかりにくくなりそうですが、押印してもらう際にいちいち該当する国のページを探さなくてもいいという利点もあります。なにより一国一ページである必要はないので、より自由に押印できるかもしれません。切手を貼らないでも、ディーラーズ・ブースに置いてある、無料で押せる大量の記念スタンプを押していってもいいわけです。これはこれで便利でいいかもしれません。

もっとも、開催直前まで出展する国が確定しなかったからこうなったのだろうか…と思わないでもないのですが。