第36回『東京国際コイン・コンヴェンション』

26日から東京・ロイヤルパークホテル3階にて開催されている第36回『東京国際コイン・コンヴェンション』(TICC)に参加してきました。昨年はSTAMP-SHOWことスタンプショウと日程が被ってしまったため、ディーラーの一部がTICCに移動しましたが、今回は被りはなしです。

ロイヤルパークホテルは東京メトロ半蔵門線の水天宮前駅と直結しているので、地上に上がればもうそこが会場です。その水天宮前駅は東京シティエアターミナル(T-CAT)と連結しているので、羽田/成田空港からリムジンバスですぐ来ることができますね。何より会場が高級ホテル格というのがいいです。イベントの格を保つ重要な役割を果たしているように思います。年1回開催の日本を代表するコインイベントですからね。

さて今回は3階のクラウンルームに設置されている日本赤十字社コーナーにて行われた、世界のコイン配布にも参加してきました。各地空港で回収され日本赤十字社に寄附された外国の硬貨を、一袋1000円以上で分けていただくことができるという毎年恒例の人気企画です。そういえば入国審査の手前にそういう回収箱が置いてありますね。一袋あたり大体500グラムくらい入っているようです。以前は同じ場所でTICC限定のミントセットを販売していたような気がするのですが、新型コロナ禍以降はすっかり制作されなくなりました。

それにしても列を見ていると老若男女、さらには日本人も外国人もおり、しかも人によっては何度も並び直していました。一人2袋までという制限はありますが並び直しは特に禁止はされていないので3袋以上欲しければ再び購入列に並ぶことになります。コインの袋はあらかじめ用意されているものを渡すだけなので列はサクサク進むのですが、それでも午前10時の開始から1時間経過しても多くの方が並んでいました。私が見た限りでは少なくとも1,500袋は用意されていたようです。

海外からの帰国者が空港で寄附したコインである以上は現行で実際に使用されているわけで、状態も美品というほどきれいではないですが、しかし様々な国のコインを1,000円という気軽なお値段でまとめて入手できるこのシステムは非常に魅力的で、分譲する側にしても各国のコインをいちいち両替するよりはコイン収集家にまとめて買ってもらったほうが手間がかからなくて良いということなのでしょう。一石二鳥の企画なのですね。

さてTICCはもちろんこれだけではなく、国内外のコイン商や造幣局が多数出展しております。その手間にある各国造幣局の案内ブースではお子様向けのスタンプラリーが開催されていたのですが、これがスマホからQRコードを読み取ってスタンプをためていくというものでして、専用のアプリを入れる必要なし。全て集めればプレゼントが貰えるという企画のようです。

幾度となくこのブログでも書いていますがTICCとスタンプショウを比べることは適切ではありません(比べられがちですが)。そもそもTICCの主催は日本貨幣商協同組合で、公益財団法人が主催するイベントとは当然のことながら性格が異なります。ただまぁ、盛況なコイン業界からは色々と参考になるものもあるかとは思います。

個人的に一番知りたいのがその年齢層の広さの理由です。TICCには文字通り老若男女が集っているのです。そりゃ2週間前のスタンプショウだって老若男女といえば老若男女が集まってはいましたが、TICCの現場では、特に小中学生と思しきグループが主体的に積極的に参加している姿は印象的でした。ああいう光景は、ちょっと郵趣イベントにはないかなあ…。

と、まあ隣の芝生を青く見ててもしょうがないのですが、なかなか結論が出ない問いでもあります。そして今のところの個人的な結論は「コインの光沢や、金属のあのズッシリ感ってみんな好きだよねぇ」というものです。かたや切手の場合は基本的に紙なので印刷技術で勝負するしかない状況で、コインの人気ぶりを切手に応用するのはちょっと難しいかなと思っています。先ほど紹介したコインのまとめ売り、あれは切手で言えばパケットになるのでしょうが、2袋も買うと結構重いんですよね。ああいう質感を切手に求めるのは間違いで、ベクトルがぜんぜん違うのですよね。コインだからズッシリ感がいいのです。

とはいえ何度も書きますが、コイン業界の様々な取り組みは私は大いに参考にすべきと思っています。

『第36回東京国際コイン・コンヴェンション』いよいよ4月26、27、28日開催!
https://www.jnda.or.jp/info/36ticc2025