25日、切手の博物館で開催されていた『第15回中国郵票展』に行ってきました。なんだかんだで毎年この展覧会には行っている気がします。コレクションを展示するのは日本郵趣協会の福井和雄会長。昨年に理事長を退任され、切手を整理される時間が増えたならどのような展示をされるのかなと思って現地に向かったわけです。
いきなり目に飛び込んできたのが2018年から2019年にかけて台湾郵政より発行された樣張シートのパネルです。樣張シート、つまり見本シートですが、以前にも書いたとおり、新年の切手シートの見本ならイヤーパック買えば付いてきます。でもここにはそれ以外のもあるんですよね。どれだけ強力なツテがあるのだろうと思ってしまいます。さすがとしか言いようがありません。
その他、19世紀末から20世紀前半の旧中国の紀念郵票(記念切手)であったり、はがきであったり、様々なコレクションを展示されていました。19世紀から21世紀まで広く深く収集されているのはね、ものすごいことですよ。
一番私が興味深く拝見したのがミニシートです。新中国切手では通常のシートの他に、1シート数枚程度のシートを作成し販売されています。こんな感じ(これは販売物ではなく、年間セット予約者についてくるシートです)。
これはミニシートと呼ばれています。ポイントは、ミニシートに含まれる単片自体は新しいものではないという点です。郵趣サービス社の中国切手頒布会に入っていると、毎月のようにミニシート購入の案内がきますが、単片としては既に頒布されて持っているので、追加でこのミニシートを買いませんか?というわけですね。で、このミニシートが21世紀になって大量に作られた結果、新中国切手の新切手収集を止める人が増えたというわけです。福井会長も数年は我慢したが2007年に止めたと。つまりミニシートをよく思っていない。
これプラス、新中国では既存の小型シートに金色の加刷をしたシート、通称PJZ加蓋郵票というのがありまして、これも嫌であると。
こうしたミニシートやPJZ加蓋郵票について痛烈な批判を行っているにも関わらず、これらを数フレームに渡ってズラリと展示しているわけです。これはすごいことですよ。自分が嫌いだと言っている切手を展示するんですから。こういうのも一つの見せ方なのかなぁ~と思いつつ、しかし興味深く拝見しました。
新中国のミニシートやPJZ加蓋郵票についてはまた後日。