SDGs切手の発売が延期された謎

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により様々なものが延期になっております。日本切手の世界でも、4月6日に記念切手が発行予定の第14回国連犯罪防止刑事司法会議(京都コングレス)はすでに会議が延期になりました(切手発行できるんかいな?)。北海道にあるウポポイ(民族共生象徴空間)は、4月21日に開館できるのか不明です(切手発行できるんかいな?)。そして今夏の東京オリンピック・パラリンピックについても延期の可能性が囁かれています(6月24日に切手発行できるんかいな?)。

しかしこれらは、仮に切手発行が延期になっても、その理由が明確なケースになるでしょう。ここではいまいち発行延期の理由が不明なモノをご紹介しましょう。多分誰かが書き残しておかないと後世に残らないので、ここに書き残す次第です。

持続可能な開発目標(SDGs)は2015年9月に国連総会で採択されました。グローバル目標は全部で17個あり、これを1枚にまとめた絵をご覧になったことがある方も多いと思います(画像は国連広報センターの公式サイトより)。

そのSDGsが切手になりました。2016年に国連で、2019年で中央アフリカ共和国名義で発行されたのです。それぞれの目標が1枚の切手になっている切手シートで、右下のロゴマーク部分はタブ。うまいこと考えたものだなと思ったものです。今回、取り上げたいのは中央アフリカ共和国名義のほう。実態はリトアニアにある切手代理発行エージェントが作ったものです。昨年11月21日付で発行されたもので、12月13日より発売を開始したのです。その場ではスルーして、後日発注しようと思ったのです。

ところが年が明けた2020年のお正月、切手を発注しようとしたらなんと切手案内のページがなくなっているのです。あれ?切手発行一覧には未だに載っていますし、切手のサンプル画像はサーバーに残っているので、半月前の切手発行案内は見間違いではありません。しかし、注文ができなくなっているのです。一体何が起こった?

問い合わせてみても「そこになければ、売り切れたってことですね」と素っ気ない文章が返ってくるだけ。しかし通常、ここは売り切れの場合は『SOLD OUT』の文字が表示されるはずで、切手案内のページそのものを削除することはないのです。何かがおかしいと感じるとともに後悔の念が押し寄せてきたのです。うーん、半月前に見た時に速攻で注文しておけば…!

次に国内外の切手商で販売されていないかと色々調べてみたのですが販売されている痕跡はナシ。同時に発売された切手は普通に国際切手市場に出回っているにもかかわらず、です。もしかしたら実際には1枚も販売されていないのかもしれんなぁと思いつつ、さらに2カ月が経過しました。

2月28日、突如としてこの『幻の』SDGs切手シートの販売が復活したのです。今回は2019年12月21日付の発行です。これは途中で販売が中止されることもなく、今でも注文が可能なのでいずれJPSの『郵趣』にも出てくるでしょう。これがその切手シートです。COVID-19の影響か、いつもより届くのに時間がかかりましたが。

結局、この切手シートは1カ月、発売が延期されたことになります。しかしその理由はよくわかりません。最初と現在の見本画像を見比べても、特に大きな違いは見当たりません。何か、11月21日付で発売できなくなった理由があったのでしょうが、それが明らかになることはないでしょう。

先述したとおり、本家本元の国際連合郵政よりほぼ同じ切手シートが2016年10月24日に発行されていますが、中央アフリカ共和国名義のは2019年の発行と3年も後なので、順番の問題で発行日を変更する必要はなく、また国連郵政部が類似しているというクレームをいちいち入れるものか、どうか?何か技術的なミスがあったのかもしれません。いずれにせよ、真相は闇の中。信じるか信じないかはあなた次第です。

U.N.’s 17 ‘sustainable development goals’ honored on new set of stamps
https://www.linns.com/news/us-stamps-postal-history/2016/october/stamps-celebrate-un-day-seventeen-sustainable-development-goals.html