北京五輪成功記念フォルダ内の鄧小平

本日7月4日はアメリカ独立記念日だそうですが、私と言えば都内の郵趣イベントをハシゴしておりました。特に目当てのものがあったわけではないのですが、こういうリアルイベントが貴重なご時世、行かない選択肢はありませんでした。まあ行くと何か買ってしまうのですが、7月31日からスタンプショウ、切手市場感謝祭・夏、切手市場が3連発でありますのでね、色々と考えつつ。

最初は『切手市場』、そしてその次は昨日も訪れた『第57回世界の貨幣・切手・ テレホンカードまつり』です。特に後者は2日目ということもあり、正直自分がほしいようなめぼしいものは残っていないだろうなと思いつつ、昨日訪れたブースを見てみるとまた面白そうというか、タイムリーなのが残っているじゃな~い。

2008年の北京五輪成功記念と書いてありますが、2008年の五輪終了後に作られたものではなく、成功を祈願した商品ではないかと思います。そういえば、本来ならば今月下旬から東京オリンピックだったのですがね~。

袋の外から中身はよく見えなかったのですが、1997年の香港返還の小型シートが入っているのは見えました。あれも加刷でいくつか種類があって、しかしどのバージョンなのかはわからず、正直どうしようかと思ったのですが、香港ネタもタイムリーだし、何かの縁だと思い購入。そして中身を見てみたらやっぱり買って正解。1997年の香港返還と1999年のマカオ返還の鄧小平小型シートに加刷した、2000年1月1日発行バージョンでした。

ちなみのこの小型シート、日本郵趣協会(JPS)発行の新中国切手カタログとスコットカタログの記述を見比べると色々と興味深く、スコットには単なる加刷(overprint)としか書いていませんが、JPSのには金箔加刷と書かれています、逆にJPSのには評価額が書いてありませんが、スコットにはそれぞれ評価額が書いてあります。

それにしても、切手に書かれている『一国两制』(一国二制度)の文字が今となっては虚しく見えます。鄧小平は香港返還を見ることなく世を去りましたが、この微笑みの裏では、いずれ今のような状況になるだろうとしたたかに計算していたのでしょうか。