大隈重信の話題を2日続けたので今回で三部作の終焉。まあいつから三部作になったんだって話ですが。
いえね、ツイッターで検索してるとこの方を大隈重信と勘違いされている方が散見されるんですよね。
ちなみに大隈重信というのはこの方なのですが。
うーん、そうか。似てるか。確かにお二人とも明治の新生日本を作り上げた功労者ではあるのですが。
大隈重信は内閣総理大臣を2回、外務大臣を4回務めた大物政治家ではありますが、1円切手に登場する理由が特にあるわけでもなく、郵趣家としてはやはり日本近代郵便制度の父と言われる前島密の名前を知っていただきたいところです。最近では1円切手を3枚並べて貼って『3密』と呼ぶというジョークもありました。
それほどの郵便における大物がなぜ一番安い1円切手の意匠なのか?という意見もあるようですが、1円切手は一番額面が低い、手に入れやすい切手なので、近代郵便の創始者を最も目に付きやすい切手に配置したとも言えるのではないでしょうか?もっとも、1円切手が前島密になった時点では、1円切手が最低値ではありませんでしたが。
というわけで1円切手は大隈重信ではなく前島密なのですが、実は前島密は大隈が創立した早稲田大学と関係のある人物です。早稲田大学は1902年に改称するまでは東京専門学校という名前だったのですが、その第2代校長が前島密です。その後、校長という職名は学長となり、やがては現在の総長に取って代わられることになるわけですが、大隈重信は初代総長です。ただ、その当時は学長がトップで、総長は名誉職だったようです。まあ、この場合は創設者である大隈重信の権威が半端ないですからね。