1960~70年代、従来の枠を超える切手が大量に発行されました。金属箔を使った切手や変形切手、セルフのりシール切手、3D切手、そしてこの画像のようなコイン型切手です。もちろん実際の実逓使用例はあるわけですがやはり収集家向けという印象は拭えず、まあ、有り体に言えばキワモノ扱いされていたわけです。
しかし半世紀の月日が流れ、今や世界の主要国でもこうした切手は普通に発行されるようになりました。金属箔使用の切手や変形切手、セルフのりシール切手は日本でももはや普通に存在し、3D切手は日本ではお目見えしていませんが、海外ではレンティキュラー切手として存在しています。「さすが新興国の切手だ、収集家目当てにこんなキワモノばかり出してるぜHAHAHAHAHA」などと内心蔑んでいたら半世紀後に自分の母国が同じような切手を出すという状況になったわけですね。
しかしコイン型の切手に関しては現代に復活していないように思います。コストの問題なのか実用的な問題なのか…大量生産が不可能なのかもしれませんね。これ売るときに気をつけないと縁で手を切っちゃいそうなのもマイナスポイントでしょうか。画像は1966年11月にシエラレオネから発行された独立5周年記念のコイン型切手です。最後の一枚は裏側です。