20日で日本における郵便創業150年となりました。創立者の前島密が今の日本郵便の状況を見たらどう思うであろうか、という質問は今の日本郵政を批判する文脈で使われるフレーズですが、私は前島密が現代に甦ったら、日本郵政が年間売上高12兆円弱、総資産287兆円弱の超巨大組織になったことに腰を抜かすと思います。
さて、日本切手の第1号と言えば竜文切手ですね。今から6年前の2015年、国連加盟国の一番切手を集めた『切手の切手』シートが複数の国より共同で発行されました。わが日本も当然のことながら収録されており、竜文切手がこの通り、切手になっています。
ちなみにこのシリーズ、切手画像の額面の数字部分には律儀に斜線が引かれています。今となっては価格が高騰している一番切手も多いので、偽造防止を徹底するという意図もあるのでしょう。ところが何故か日本の竜文切手には額面部分の斜線がありません。どうやら斜線が引かれるのはアラビア数字の部分だけで、漢数字に関してはガン無視のようです。
そういえば日本と同じシートに含まれている李氏朝鮮の切手を見ると(最下部に註釈)、アラビア数字の『5』には斜線が引かれていますが、漢字の『五』とハングルの『오』には斜線がありません。この切手自体はグレナダ名義、実際に作ったのはアメリカの切手代理発行エージェントなので、アラビア数字でないと数字と認識しない(できない)のでしょうな。
日本郵便200周年は2071年(令和53年)です。私の場合は90歳過ぎまで頑張ればこの目で見届けられそうですが、今みたいな不摂生じゃ無理だろうな~。
(註釈)李氏朝鮮は朝鮮半島の統一国家であるが、現国連加盟国である大韓民国の一番切手扱いで、これはスコットカタログとも合致。北朝鮮は別シートに含まれている。