『スタンペックスジャパン2021』開催

先日まで東京・押上にある郵政博物館にて競争切手展『スタンペックスジャパン2021』が開催されており、最終日(13日)に行ってきました。本来ならば昨年(2020年)3月開催予定でしたが新型コロナウイルス感染症の影響で中止を余儀なくされ、ようやく今年4月に開催が実現したものです。過去にも『○○スタンペックス』という名前の郵趣イベントが開催されたことがありますが、それらとは無関係で、国際郵趣連盟(FIP)の基準に則った競争切手展です。僭越ながら私も実行委員の末席に名を連ねておりました。

現地でも色々と話題に出ましたが、国際展クラスの一級品の展示作品を目の前にして、切手を集めているわけではない層にどこまでこの競争切手展という世界をわかりやすく紹介するのか否か、というのは切手展の永遠のテーマですね。知識レベルもバラバラですしね。評点の基準など、あまりくどくど説明するとそっちがメインになってしまいますし、あまり簡単に済ませてしまうと作品の凄さがいまいち伝わらない。例えば博物館や美術館などでは、ほどほどの解説が聞ける機械とか貸し出したりしてますよね。今はだいたい皆さんスマホを持っておられるので、そこから解説が見たり聞いたりできれば便利かもしれない。

それで思い出したのですが、人気テレビ番組の『芸能人格付けチェック』や『プレバト!!』、それに『開運!なんでも鑑定団』とかって、とにかくすごいモノやワザを目の前で見せて、いったいどこがすごいのかということをテレビ向けに簡潔に説明することにすごく苦心されているんですよね。専門家にとっては物足りない説明だと思いますが、時間の尺が決まっている中でポイントをズバッと伝えて、実は視聴者も「ああ、そういうものなのね」と納得してるフシがあります。その納得のさせ方がうまいから、番組が長く続いているのでしょう。

実際にやれることには限りがあり、加減が難しいですが、興味を持った方がさらに勉強できるような書籍や資料を紹介できればいいのかもしれませんね。まぁ私の場合は一般人に毛が生えたようなレベルなので一緒に勉強しないといかんですがね。ははは。

と、ここまで長々と書いておきながら、一般層に対する説明を一切行わないという方針も、私はそれはそれでアリだとは思います。

それにしても、ホント久々に郵政博物館に行きました。隣にあったミュージアムショップが3月19日をもって閉店したというのは聞いてはいましたが、いざ現場を見てみると寂しいものがあります。先日、旧・逓信総合博物館の売店の話をちょっと書きましたが、子供が実物を見ながら切手を入手できる数少ない場所だったと思うのですよ。東京都内で言えば、押上や錦糸町での切手展や有楽町での催事は常設ではないですし、切手商に一人で行くのもハードルが高いでしょうから。あのミュージアムショップは東京ソラマチの9階で、他にも色々なお店があったり、イベントが開催されたりしているので、気軽に切手というものを身近に感じられる貴重な場だったと思います。