アゼルバイジャン戦勝切手

昨年(2020年)の9月27日、ナゴルノ・カラバフを事実上支配下に置いていたアルメニアと、同地を自国の領土と主張するアゼルバイジャンとの間に紛争が勃発し、約1カ月半続いた結果、アゼルバイジャンが勝利。アルメニアはナゴルノ・カラバフの大部分をアゼルバイジャンに返還し、残った部分も一部はロシアが駐留することになりました。

ナゴルノ・カラバフではアルツァフ共和国(ナゴルノ・カラバフ共和国とも)が1991年に独立宣言を行い、今年で独立30周年ですが、世界のどこからも承認されていないため自称独立国家にとどまっています。アルメニアですらナゴルノ・カラバフは自国領土という位置づけなので承認していませんが、事実上の傀儡国家扱いとなっていました。同国が消滅したわけではないとはいえ、アルメニアからすれば完敗といっていい内容です。

一方のアゼルバイジャン。どうせ戦勝を記念した切手を出すんだろうと思っていましたが、案の定2020年12月10日に何種類か発行しています。入手しづらいものもあるので一部だけご紹介します。

これはアゼルバイジャンの国旗を立てる兵士の切手。背後にアゼルバイジャンの領土の地図が描かれていますが、国旗のある部分がナゴルノ・カラバフです。

アゼルバイジャンの国旗が切手全体に翻り、”KARABAKH IS AZERBAIJAN!”とわざわざ英語で書いてある切手です(同国の公用語はアゼルバイジャン語)。『ナゴルノ・カラバフはアゼルバイジャンのもんじゃあああ!』と喜びに満ち溢れているかのようです。

これは戦勝記念パレードの切手です。1つの国家、2つの州と題されたこの切手には、アゼルバイジャンの後ろ盾となったトルコも描かれています。

このほかにもまだあるようなのですが、それは入手できたらここでご紹介させていただきましょう。