全国切手展(JAPEX)初日でもあった5日にNHK総合で放送された『チコちゃんに叱られる!』では郵便物に切手を貼る位置についての話題がありました。なぜ切手は左上に貼る?という問いかけです。
不正解だとお決まり文句の『ボーっと生きてんじゃね―よ!』と罵倒されることで有名なバラエティ番組ですね。住所は右から書いていくので、必然的に左上部分に余白ができるからでは? という回答は不正解。正解はと言うと…
正解は『そこがイギリス人が見つけたからベスポジだったから』。この番組の正解は解説VTRを見ないとよくわからない作りになっています。まあ番組を見させる方法としては正しい。
解説のため登場したのは、郵政博物館の藤本栄助館長。手で消印処理を行っていた時代、大量の郵便物に次から次へと押印するために、イギリスでは横長封筒の右上に切手を貼ってもらい、それを並べて流すということをやっていました。これが最も効率の良いやり方であることを館長自ら実演しながら解説していきます。これがイギリス人が見つけたから切手のベストポジションというわけです。まあ、これは押印者が右利きであることが前提ですね。
ところがイギリスの郵便物は横長、日本は縦長。というわけで、この仕組みを日本でも実現するために切手を左上に貼ってもらい、横においた時に切手が右上に来るようにしている、というわけですね。昭和18年に日本の郵便局で消印処理を行っている映像も流れましたが、これ、以前にもNHKの番組で度々使われていますね。こういう貴重な映像を持っているのがNHKのすごいところです。
ここからは現代の押印処理。番組スタッフが名古屋に住む母親に手紙を書き、郵便で送ったらどのようにして届くのかを紹介しています。訪れたのは銀座郵便局。手で押印していた昭和18年時点では1分間に100通程度でしたが、機械で自動押印している現在は500通。しかも機械ですから疲れませんしね。書かれている郵便番号を読み取ってバーコードを印字し、配達地域ごとに仕分けしていきます。配達先の郵便局で再び区分機にかけられ、配達ルートの順に郵便物を並べ替え、配達人に渡されます。
手紙は無事に配達され、返事も郵便で届きました。
切手が左上に貼っていなかったり、郵便番号が読めないときなどは人間が押印やデータ打ち込みを行っていたりするので、丁寧に郵便物を作りましょう、という話題で終了です。