台湾宅配ロッカー『i郵箱』

今年(2023年)8月11-15日に台湾・台北で開催された国際切手展『TAIPEI 2023』(第39回アジア展)を参観するために台湾を訪れましたが、別に切手展だけを見てきただけではありません。台風で曲がってしまった郵便ポストを見に行ったのは既にご紹介しましたが、それだけではなく、郵趣に関する場所を観光したり、たまたま町中を歩いていたら郵趣に関するものを見つけたり、色々でした。今回はその中から、台湾で数年前に始まった郵便サービスについてご紹介しようと思います。

これは宿泊したホテルの最寄駅である忠孝復興駅の中でたまたま見つけた『i郵箱』です。これはつまり、中華郵政(台湾郵政)による宅配ロッカー。通販の利用拡大に伴い、利用者にとって自宅以外で、しかも24時間受け取れるというのは便利な話で、郵政側にとっても再配達がなくなるのが良いですね。

誰か利用しに来ないかな~と数分間だけ待ってましたが、残念ながら誰も来ませんでした。なので写真だけ撮ってきました。真ん中に荷物取り出しのためのタッチパネルや代金決済の機械が設置されており、その両側は全面ロッカーとなっています。最下部には郵便ポストもあるため、ここから投函もできるのですね。実は今回の台北国際切手展でも会場内にピンク色のi郵箱が設置されていたのですが、写真に撮ってくるのを忘れてしまいました。

日本では日本郵便が『はこぽす』という似たサービスをやっていますが、始まったのは2015年とi郵箱(2017年開始)より先なのに、2022年11月時点で約750カ所しかないそうです。台湾では2021年1月時点で既にi郵箱を2,000カ所以上も設置しているそうで、国土の広さや人口比を考えると単純な個数比較以上に台湾のほうが利便性が高いのは明らかで、同じ国内でもヤマト運輸がやっている宅配便ロッカー『PUDOステーション』の6,300カ所(2021年12月末時点)に大きく水を開けられています。もっとも最近は『はこぽす』として使えるPUDOステーションもあるそうですが…そういえば個人的にも家の近くに24時間利用できる『はこぽす』がないため利用したことは皆無です。

そもそもX(ツイッター)で検索してみると、使い方がわかりにくいなどといった不評が少なからず出てきます。せっかくのサービスも利用者にそっぽを向かれてしまっては意味がないので、使いやすいサービスになればよいのですがね。

強化智慧物流 中華郵政「i郵箱」前進47個臺鐵車站
(中国時報、2018/3/23)
https://www.chinatimes.com/realtimenews/20180323004236-260410?chdtv

中華郵政の宅配ロッカー「i郵箱」、momo購物網とも提携
(Taiwan Today、2021/1/29)
https://jp.taiwantoday.tw/news.php?unit=148,149,150,151,152&post=193494